建設業許可制度をこれから調べる人向けの記事はこちら!
建設業の許可の概要を超初心者向けにまとめています。 初めて許可を取得する方はぜひ一度ご覧ください。

建設業許可 法人成り新規

この記事の結論と要約
個人事業主で建設業許可を受けている人が法人を設立した場合の建設業許可の取扱についてまとめています。建設業の許可は法人に引き継がれません。まず個人事業主の廃業届を出し、新たに設立した法人で再度建設業の許可申請をする必要があります。変更届を出せば法人に許可を引き継げるわけではないです。ご注意下さい。

あなたは既に個人事業主として建設業の許可を受けている方でないでしょうか。個人事業主で何年か事業をして、そろそろ法人化して事業を拡大していきたいと思ってこのページをご覧になっていませんか。

当事務所にも個人事業主で既に建設業許可を持っている人から、事業の拡大に伴い法人を設立したいという相談がよせられます。個人より法人の方が社会的な信用が高く、大手ほど取引先を法人に限定していると一般的に言われているからでしょう。

法人化した場合、今まで個人事業主として取得した建設業許可は新しく設立した法人に引き継げるか気になりますよね

この記事を読むことで個人事業主で許可を受けていた人が新たに法人を設立して許可を取得する場合に知っておくべきことが分かります

法人成り新規とは

個人事業主が法人化した場合、改めて建設業の許可を新規で取得しなくてはいけません。

つまり個人事業主の建設業許可は新しく設立した法人には原則は引き継げません。

建設業法ではこれを法人成り新規といいます。

法人を設立したら速やかに新規の許可申請書を提出する必要があります。法人成り新規であれば申請書の種類が省略され、手続きが簡略化されます。

変更届ではダメなの?

よく見受けられる勘違いが「変更届を出せば大丈夫!」ですが絶対にダメです。

個人事業主から法人化する場合の手続きはは変更届では対応出来ません。個人と法人は別物です。部分的な変更ではありません。必ず法人の許可申請が必要です。

誤って変更届を提出すると許可に空白期間が生じる可能性があります。空白期間とは無許可期間です。今まで施工出来ていた工事が受注できなくなり、建設業法違反になってしまうことも。

あくまでも許可を受けているのは個人事業主です。法人の建設業許可を取る時は必ず新規申請をします

正式な手続きの流れは個人事業主の許可を廃業届で抹消させ、法人で建設業許可を取りなおします。

自治体により個人と法人の許可の間に空白期間が生じないように配慮をする都道府県もあります。詳しくは後述します。

アイコン-チェック・個人の建設業許可は法人に引き継げない
・変更届は法人化の手続きに関係ない
・個人の建設業許可の廃業届→新規法人の建設業許可申請の順番で手続
・法人成り新規は手続きが簡略化される

法人化の注意点

個人事業主から法人化する場合の注意点は法人化しても建設業許可の要件を満たせているかです。

何をあたりまえのことをと思うでしょうが、個人事業主と法人では審査項目が異なります。

例えば法人を設立すると定款というものが関係します。

定款の事業目的に許可を取得したい工事種別がないと許可は取れません。

他にも資本金など、法人ならではの申請項目が何個かあります。新たに設立する法人でも許可要件を満たせているか注意しましょう。詳しくは後述します。

公共工事の入札参加は引き継がれる?

『個人事業主として毎年決算届を提出して公共工事の入札資格は得たけど、法人化したら競争入札参加はどうなる?』

原則、競争参加資格は引き継がれます

公共工事の入札に関しては建設業許可よりは柔軟な対応がとられています。

許可の空白期間が生じる

法人成り新規というのは個人事業主の許可を取り消して法人の許可を申請することです。

つまり法人の新規許可の審査期間中に無許可期間が生じます

無許可期間のことを空白期間といいます。この間は500万円以上の工事は請け負うことが出来ません。

空白期間を一番短くさせる方法は個人事業主の廃業届と法人の新規申請をなるべく間隔をあけずに提出することです。

自治体により空白期間が生じないように手続きをする所もあるようです。必ず確認しましょう。

ちなみに知事許可であれば30日、大臣であれば120日程度の審査期間があります。

アイコン-チェック・個人と法人では審査項目が異なる。法人でも許可の要件を満たせているか注意
・公共工事の入札参加資格は引き継がれる
・法人成り新規は審査期間中は無許可期間になる(要自治体に確認)
・廃業届と新規申請を間隔をあけずに提出することが無許可期間を短くする

 

絶対に注意する法人化への3つのポイント

個人事業主と法人では審査項目が何点か異なります。

申請上の個人と法人の違いをまとめました。

会社の資本金

法人の場合設立時の自己資本金額が500万円以上あることが要件です。財務諸表でそれを証明するのが一番ポピュラーです。

設立時の資本金が500万円未満であっても500万円以上の資金調達能力があることを証明すれば大丈夫です。

定款の作成

個人事業主であれば関係ないのが定款です。

テイカンと読み、法人を設立する場合に必ず作成しなくてはいけないものです。

定款には会社の名前、本店の住所、資本金額、株式、組織、運営など会社の基本的な事柄を記入して認証を受けることにより法人と認められます。定款は会社の憲法なんて言われています。

定款には事業の目的を記入します。定款に取得したい業種がなければ許可は取れません

定款見本

また今すぐ許可は取らなくても将来的に許可を取りたい業種もありますよね。
(ex,今回は電気通信工事の許可を取りたいが、3年後に電気工事の許可を取りたい)

その場合、将来的に取得したい工事業種も定款作成時に記入してください

定款作成後すぐに、その業種の許可を取らなくても問題ないからです。

後継者の登記

法人化は事業を長期的に継続していくという意思表示です。

もし、経管の要件を満たしている人が個人事業主のあなただけとします。あなたが引退したら許可が取り消されます。その場合、取引先にも従業員にも多大なる損害が生じますよね。

かならず経管の後継者を役員として登記をしましょう

後継者が技術者も兼ねている場合、最低でも10年間は役員登記をして役員報酬を支払います

ちなみに専任技術者の後継ぎを育てるためには、社会保険に加入させましょう。10年間加入させることを目標としてください。

経管についてはこちらの『建設業の許可要件である経営業務の管理責任者を分かりやすく』をご覧ください。

またこちらの『経管になれる者が自社にいない場合、許可はどうする?』もおすすめです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

個人事業主の建設業の許可は法人に引き継げません。

実務的な面でいえば、法人化する際は


・無許可期間が生じる

・変更届では対応できない。法人として新規申請

・個人と法人では審査項目が異なる


この3点は絶対に忘れないでください。

意識しないと建設業法違反に繋がる可能性があります。

法人の審査項目である法人許可の3つのポイントも必ず忘れず取り組んで下さい。

法律的な事務手続き多いので専門家に相談することをおすすめします。

分からないことがあればご相談ください。

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当サイト監修

行政書士として建設業許可を中心に年間100件の相談を受ける。

特に建設業許可の申請手続きは開業から一貫して取り組み許可取得後のコンサルタントまで幅広く活動。

上田貴俊行政書士事務所

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